+αな暮らし

メーカーでインハウスのファシリティマネジャーとして建築・不動産に関する仕事をしています。このブログでは建築・不動産・施設管理系の資格挑戦についてと、革製品を始めとした愛すべきプロダクトについて書いています。

JOHN LOBB HIGHGATE ジョンロブ ハイゲート

今日は半年振りに JOHN LOBB ジョンロブ の「HIGHGATE ハイゲート履いた。

チャッカブーツなので、夏の間はなかなか履く機会がなかった。段々と涼しくなってきているので、これからは出番が増えてくるだろう。

 

履いたついでに、この靴の紹介もしておく。なんだかんだ革靴の紹介も第34回となる。

JOHN LOBB HIGHGATE

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前述の通りチャッカブーツだが、今現在、唯一持っているブーツでもある。

 

使用されている革はミスティーカーフとなり、少し不思議な色味をしている。少しグリーンがかったディープブルーだ。

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ビジネスで使用するか微妙に悩ましい色をしているが、内勤なのであまり気にせず履いている。

 

シングルストラップが付いており、ストラップにはゴムが付いているので、バックルを留めやすい。

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見ての通りのシームレスヒール。端々の作りが丁寧で圧巻の仕上がり具合だ。さすがジョンロブ。

 

サイズは6.5E。気持ち大きい気がするが、6になると逆にキツくなってしまうだろう。

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ラストは「#2511」を使用している。この#2511ラストは#7000を原型としてブラッシュアップしたラストと言われており、若干ロングノーズ気味のスタイリッシュな形をしている。

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製法はグッドイヤーウェルト製法で、ソールはヒドゥンチャネル仕上げ。トゥには北浦和にある靴修理店GATOでヴィンテージスチールを取り付けて貰った。

 

GATOのBlogに、この靴が出ていたのでリンクを貼っておく。

 

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うーむ。素晴らしい。

 

実際に履いたところ。

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ジーンズでも履いたことがあり、意外と合っていることは確認済だ。

 

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今日の靴磨き。日差しが強くて若干のぼせた。

今日は天気が良い。

午前中、自由時間があったので靴を3足磨いた。

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今回、白羽の矢が立ったのは、コルテ Arca、ベルルッティ Dmesure Scritto Calligraphy Derby、そしてエドワードグリーンのNEWBURYだ。

 

コルテは、このブログのアイコンにもなっているお気に入りの革靴だが、半年振りの靴磨きとなった。

 

コルテにベルルッティ、私が所有する革靴の中でも一、二を争うお洒落な靴だが、お手入れ方法は基本的には他の革靴と同じで、まずは、タピールのレーダーオイルで油分補給を兼ねた汚れ落としから始める。

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さらにレザーソールのコルテとエドワードグリーンはレーダーソールフレーゲで靴底のケア。ラバーソールのベルルッティはこの工程は省略。

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そして、再びアッパーのケア。ベルルッティは段々と色が薄くなってきている気がするので、ブートブラックのコレクションズ シュークリームでトゥを中心に補色した。

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コルテに関しては、色の濃い部分にサフィールノワールのクレム1925 ライトブラウンを塗り込んでいる。

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その後、3足とも全体的にタピール レーダーフレーゲで仕上げた。

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レーダーフレーゲを塗り込んだあとは、ブラッシングと乾拭きをしてフィニッシュ!

 

お手入れ後

Corthay《Arca》

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Berluti《Dmesure Scritto Calligraphy Derby》

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EDWARD GREEN《NEWBURY》

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3足セットで。

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バルコニーで作業してたら、今日は想像以上に日差しが強かった。途中、妻が頭にタオルを巻いてくれたが、それでも若干のぼせ気味になってしまった。

 

本日の靴磨きはこれにて終了!

 

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Paraboot ANDERSEN パラブーツ アンデルセン

先日、雨靴が欲しい!という記事を書いた。

 

前回の記事では、雨用に欲しい靴候補として…

1位:チーニー CAIRNGORM 3RW ケンゴン3RW BRITISH MADE5周年別注品

2位:パラブーツ スマートカジュアルライン

3位:ハインリッヒディンケラッカー 5386 5814

4位:スコッチグレイン シャインオアレイン

を挙げていた。

欲しい順を革質で言うと、ポリッシュドバインダーカーフ→オイルドレザー→スエード→フッ素含有カーフの順番だった。

 

で、実は先日、某オークションで新品の雨用靴をGETした。

 

結局、何にしたかと言うと…

 

タイトルで書いちゃってるので勿体つける必要もないが Paraboot パラブーツの「ANDERSEN アンデルセン」となる。

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結局、スエード。1位と2位のポリッシュドバインダーカーフ、オイルドレザーを差し置いての下克上だ。

 

しかも、実はパラブーツは初めてだったりする。今まで気になっていたブランドだったが、なかなか手を出せていなかった。

 

お初なので、まずはブランドの紹介からしていく。

Paraboot パラブーツ

パラブーツを展開するリシャール ポンヴェール社は、1908年、フランス・ヴォアロン地方の靴職人レミー・リシャール・ポンヴェールが開いた小さな靴工房から始まる。

1927年、滞在先のアメリカで入手した1足のラバーで覆われたブーツとともに帰国したレミーは、その靴をヒントに、ブラジルのパラ(PARA)港から直輸入されていた天然ラテックスを底材に使用した靴を着想。そして自ら立ち上げたブランドに、その輸出港の名からとった「PARABOOT」というブランド名を付すことにした。

そして、そのパラゴムを原料に独自のゴム合成法を開発し、特許を取得。こうして自社でラバーソールを製造する、世界で唯一のシューズメーカーが誕生した。

オリジナルのラバーソールを備えたパラブーツの靴は、堅牢で摩耗に強く、コンフォタブルな履き心地が評判となり、ワークシューズとして消防士、郵便配達人、軍人らの間で支持されていった。

さらに、北極探検家ポール・エミール・ヴィクトール氏ら冒険家たちが愛用したことで、アウトドアシューズとしての地位も獲得。こうして登山靴用に開発されたとされるノルヴェイジャン・ウェルト製法がパラブーツの得意とする製法となり、ラバーソールと並び、ブランドを象徴する技術となった。

代表作には、UチップのChambord、Avignon、チロリアンシューズのMichael、ダブルモンクストラップのWilliamなどがあげられる。

機能性はもちろんのこと、コーディネートの汎用性が広いことでも評価が高く、オールウェザー仕様の名靴として世界中で長く愛され続けている。

また、2005年からは仏デュプイのボックスカーフなどを使用したドレスラインもスタート。コーズ・ブラク製法のデッキシューズやドライビングシューズ、ヴァルカナイズ製法によるサンダルやスリッポン、レディスも積極的に展開している。

現在はフランスのイゾーとヒューレにファクトリーがあり、この2つの工場で約70名がラバーソールやノルヴェイジャン製法の靴、あるいはグッドイヤー製法の靴を生産している。すべてのカテゴリーを合わせると、1年間に製作されるパラブーツの靴は35万足にも及ぶ。質においても、量においても、まさにパラブーツはフレンチシューズを象徴するブランドといって過言ではない。(「BOQパラブーツサイト」より引用)

http://boq.jp/paraboot/

 

雨用スエードシューズであれば、元々ハインリッヒディンケラッカー 5386 5814を狙っていたが、ハインリッヒディンケラッカー自体取り扱っているところが少なく、スエードモデルの5386 5814に至っては尚更であった。

 

そのため、色々なスエードモデルをチェックしている内に行き着いたのがこのアンデルセンとなる。

 

アンデルセンを選んだ理由としては、パラブーツにしては細身でスタイリッシュなラストを使用している、という点がポイントが高い。人気のシャンボードやウィリアムは確かにカッコいいが、ビジネスではぽってりしたデザイン過ぎるかなと…

 

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アンデルセンは見ての通り、外羽根式のフルブローグだ。パラブーツ特有のグリーンタグがお洒落ポイント。🏷

 

いくらスタイリッシュなラストを使用しているとは言え、コニャックブラウンのスエードなので、どうしてもカジュアルな印象になってしまうが、これはこれでTPOをわきまえて使えば問題ない。まあ、基本内勤なので仕事にもガンガン履いていく。

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外羽根式ゆえに、甲の調整範囲が広く甲高でも快適に履くことが出来る靴だ。

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サイズはUK6を選んだところジャストサイズだった。

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製法は、ノルウェージャン製法で、雨靴に向いた頑健な製法と言える。

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アウトソールは、オリジナルのギャラクシーソールを採用しているので、これまた雨靴にピッタリだ。高いグリップ力で路面をガッチリ捉えてくれる。

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新品のためインソックシートも綺麗。ガンガン履いて自分色に染めていく。(汗汚れという意味ではありません💦)

 

さて、雨靴として購入したアンデルセンだが、雨の日デビューをする前に儀式をする必要がある。

そう、防水スプレーという儀式を!!

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私が愛用している防水スプレーはコロニルのウォーターストップ 400mlだ。大容量タイプの頼もしいやつ。スムースレザー、スエード、ヌバックまで何でもござれのオールマイティスプレーなので重宝している。

ドイツ原産🇩🇪のスプレーをフランス🇫🇷のパラブーツにたっぷり吹いた。

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全体的にしっとりと…

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乾いたらブラッシングして儀式終了。

 

そして今日。午後50%の降水確率という天気予報を受け、曇天の中デビューした。

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スコッチグレインに傷が…

三連休の最後に靴を磨いた。

今回磨いたのは、スコッチグレイン F-0350と、グレンソン 6324/01 Limited Editionの2足となる。

 

特にスコッチグレインはここ最近の雨続きで酷使したので、労いの意味を込めて丁寧に手入れした。

 

靴磨きに使用したのはいつものタピール。

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タピールはドイツ製の柑橘系シューケア用品で、使用している人が少なく、あまり世に知られていないが、それでも最近じわじわと認知され始めてきた気がする。

 

靴磨き後の写真

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黒靴はやはりいい。ビジネスマンの必須装備だ。

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ストレートチップとウィングチップ(フルブローグとも言う)のどちらが好きかと言われれば、黒の場合はやはりストレートチップだろう。これが茶系の靴になるとウィングチップの方が好きだったりする。

 

さて、タイトルに書いたスコッチグレインの傷だが…

 

それはこれ👇

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傷と言うより破れ。側面のいわゆるヴァンプ部の革が破けていた。

 

ちょうど歩く際に折り曲がる部位なので、革靴で一番負担がかかる場所と言える。だからこそ手入れをする際はよくオイルやクリームを擦り込んでケアするのだが、それでもいずれは限界が来て今回のように破けたり、クラックが入ったりすることになる。

 

とりあえずは、まだそれほど目立たないので、このまま履き続けることにする。

 

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靴職人ラズロ・ヴァーシュによる「Handmade SHOES FOR MEN」の和訳本を購入

前回のVASS ダブルバックルドシューズの記事でも書いたラズロ・ヴァーシュ氏の名著「Handmade SHOES FOR MEN」の和訳版「紳士靴のすべて」を購入した。

 

なかなか書店では見かけない本なのでAmazonでポチりGET。

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値段は税別4,200円もするが、それもそのはず、ほぼ図鑑だ。これ。

サイズも大きいし、200ページを超すほとんどのページに写真がふんだんに使われている。

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(5ページ目抜粋)

靴は人の足のとりわけ繊細な構造を、あらゆる種類の不快さから保護する。また、着用者のファッションの一部として、その嗜好や社会的立場も表現する。エレガンスは靴から始まるのだ。

「はじめに」に記載されていた一文だが、実にいいことを言う。激しく同意。靴は足を守るだけでなく、その人の、人となりを表すファッションアイテムでもあると私も思う。

 

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本書の構成は、サイズ、ラスト、靴のスタイル、アッパー、紳士靴のすべて、靴の手入れ、靴の工房の全7章から成り、靴職人による紳士靴のすべてを網羅した本と言える。

 

その一部を少しだけご紹介したい。

 

【CONTENTS】

 

サイズ SIZE

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この章では足の採寸や骨構造、歩行の解析、靴のサイズ、ウィズ記号表などが記載されている。

 

歩行の解析では何故か全裸のオッサンの歩行シーンを写真付きで紹介。全裸の必要あるのかこれ⁉︎と思いつつ、妻に見せたところ大爆笑🤣

 

ラスト LASTS

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ラストが必要な理由、原材料、ラスト職人、ラストの作り方などについて書かれている。

 

あまり焦点が当たることのないラスト自体へスポットをあてたマニア好みの章といえる。

 

靴のスタイル SHOE STYLES

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オックスフォードやダービー、スリッポンなどの靴のデザインについて書かれた章だが、序盤の靴の歴史について書かれたページ、特にヨーロッパで12〜13世紀に流行したプーレーヌと呼ばれる足先のとがった靴についてのくだりが面白かったので一部をご紹介。

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プーレーヌは空前の人気を博し、宮廷人や裕福な商人が主に愛用していたが、やがてそのとがった足先の「パイク」は、馬鹿馬鹿しいほどに長くなっていった。それを履くことが社会的ステータスだったからだ。当然ながら、長く伸びたプーレーヌはあからさまな男根の象徴でもあった。しまいには、それ以上長くなることを防ぐために、パイクの長さを合理的な範囲内にとどめるようにと、ローマ教皇のお達しが出たほどである。(以下略)

こういう靴に関する雑学は面白い。

 

アッパー THE UPPER

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この章では革そのものに焦点を当てている。

 

タンニング(なめし)についての説明、ボックスカーフ、カウハイド、コードバンなどの皮の種類、また、ピンキングやブローキングと言ったアッパーに施される装飾について解説されている。

 

紳士靴のすべて THE SHOE

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和訳版のタイトルにもなっているこの章では、靴工房の歴史や、靴そのものの構成、さらには製法についての説明、一足の靴ができるまでを各工程ごとに解説。特に工程ごとの解説は沢山の写真を使いながら、かなりのページを割いており、まさしくこの本の中核を担う章といえる。

 

さらにはシューツリーや靴の梱包といった付属品まで網羅した章となっている。

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この章で紹介されていたトップリフトの耐久性を上げるためにスチールを取り付けるのがカッコいいね!ヴィンテージスチールで転用できるのかな。

 

靴の手入れ CARING FOR SHOES

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この章は私達エンドユーザーに一番馴染みのある靴の手入れについて書かれている。

 

以下、この章に書かれていた「靴の手入れの黄金律10則」となる。

  1. おろしたての新しい靴は、2、3時間以上履き続けないこと。1日中履くという段階に進むのは、靴と足がすっかり馴染んでからだ。
  2. 同じ靴を2日続けて履かないこと。次に履くまで24時間以上あけること。
  3. ひも靴、バックル付き、スリッポンのいずれであっても、必ず靴べらを使って履くこと。
  4. ひも靴の場合、ひもの全箇所を緩めて、足が楽に抜けるようにしてから脱ぐこと。
  5. 靴を脱いだあとは、ビスポーク靴のシューキーパーをすぐに入れること。
  6. 靴が雨や雪で濡れている場合でも、シューキーパーを直ちに入れること。そして、靴底を下にするのではなく、横に寝かせて置き、24時間以上乾かすこと。
  7. 1度履いたら、靴の汚れを取り、靴クリームを塗ること。そのままでも本来の輝きが保たれているように見えたとしても必ずこの手入れをすること。
  8. 長期間靴を履かないときは、クリームを薄く塗ってコーティングする。そして、靴職人が提供する布袋に入れ、購入時に入っていた箱に入れ、靴底を下にして保管する。
  9. ビスポーク靴を他人に貸してはならない。同じ足の人間は2人といないのだ。
  10. 新しい靴にはそれぞれに個性がある。靴の美しさを最大限に引き出すには、それに相応しい服を合わせ、相応しい場に履いていくことである。

靴好きには当たり前のことから、さすがにそこまではしていないなあ、と言ったことまで書かれている。

 

例えば1つ目の「おろしたての新しい靴は2、3時間以上履き続けないこと」、この間のVASSではいきなり一日中履いてしまった。。

 

靴の工房 WORK SHOPS

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VASSの創業者による本だが、ちゃんと他のブランド、ジョンロブやベルルッティなども紹介している。他にもウィーンのバリントやマテルナと言った相当な靴好きしか知らぬであろうブランドを紹介しているのも嬉しい。

 

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和訳本は2018年8月に初版が出たとは言え、原書である「Handmade SHOES FOR MEN」はかなり古い本なので、写真等に古臭さを感じる部分はあるが、基本的な内容については今も変わらないので、興味のある方はぜひ一度ご覧いただいては如何だろうか。

 

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VASS SHOES ヴァーシュ ダブルモンクストラップ

今週はひたすら雨だったため、ずっとスコッチグレインばかり履いていた。さすがに同じ靴ばかり履いてると気分も滅入ってくる。

 

しかし!!!

 

本当に久しぶりに今日は晴れた☀️ 今までの雨続きが嘘のような秋晴れだ。

 

チャンスとばかりに、履き下ろしたくて仕方がなかったVASSをデビューさせることにした。

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せっかくなので、このままVASSの紹介も済ませてしまおう。

 

VASS SHOESというブランド

当主のラズロ・ヴァーシュ氏は1946年、ハンガリー ブダペストに生まれる。

1964年より、ハンガリアン・ファッション・インスティテュートにて裁断士、縫製士、靴職人、デザイナーとしての修練を積んだのち、1970年に靴職人としての資格を取得。手作りの紳士靴と婦人靴を専門に製作する個人の工房に入り、アシスタントチーフデザイナーならびに靴職人として働く。

1978年、ブダペストの中心地に自身のビスポーク工房をオープン。1988年からは20人のスタッフとともに伝統的な靴作りに専念する。国際靴職人技能コンクールで優勝経験を持つことでも知られ、そのプレタをして世界最高と謳う人も少なくない。

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上のいかつい顔したおっさんがラズロ・ヴァーシュ氏だ。(VASS HPより引用)

 

ラズロ・ヴァーシュ氏は「Handmade SHOES FOR MEN」という靴に関しての本を書いた著者でもある。

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和訳版も出版されている。

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紳士靴に魅せられた者として、ぜひ一度読んでみたいね。📖

 

さて、そんなVASSだが、ハンガリーのブタペストと言われて場所がピンと来るだろうか?

 

ここです。👇

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ポーランドの下あたりルーマニアの左上、まさに東欧。

 

そんな東欧の隠れた名店VASSのダブルバックルドが今回の主役だ。

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デザインは見ての通りのダブルバックルド。モンクストラップとも言う。

 

色は明るめのブラウンでチェスナットみたいな色合いだ。ラストが不明だが、つま先のデザインがスクエアなので、

上記ブログを参考に考察すると、UかSかKあたりかな?🤔

 

ちなみに、Uラストはフィレンツェの靴職人ロベルト・ウゴリーニ氏とのコラボレーションで生まれたラストとなる。

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VASSのシューツリーは伸び縮みする芯の部分まで木で出来ており、手が込んでいるのが分かる。しかし、実際には木製の芯がスライドし難く、少し入れ辛い。

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ソールはドイツのレンデンバッハ、通称JRソールにトライアンフのトゥスチールを取り付けた。

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ライニングには手書きの丸窓に「00160609 6.5F ALD?1」と書かれている。分かるのは6.5Fというサイズくらいだ。

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インソックシートはつま先までのフルソックで高級感がある。フルソックタイプは足跡が付きにくいのが良い。

 

製法はハンドソーンウェルテッド製法でしっかりと作り込まれており、非常に満足いくレヴェルの靴だ。

 

そんなVASSを雨上がりの今日、履き下ろした。

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カッコいい😍

 

しかし、サイズがハーフサイズほど大きい気がする。このままでも許容範囲ではあるが、場合によっては薄目のインソールを一枚入れても良いかも知れないな。

 

P.S.

この靴、トライアンフスチールを取り付けて貰った北浦和GATOさんのブログでも紹介されていたのでリンクを貼っておく。

 

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最近の秋雨続きにより雨用革靴の購入を検討する。

最近の天気は雨ばかり☂️ 酷暑が終わりを告げ、秋雨前線が出張ってきた感じだな。

 

こうなってくると、私の足元を守る雨用革靴が足りなくなってきてしまう。なぜなら、今現在、雨用靴はスコッチグレイン一足しかないからだ。😫

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この靴、シャインオアレインもどきなので雨にめっぽう強い。デザインも黒のストレートチップなのでどんなシチュエーションでも活躍する万能選手だ。

 

そのため雨の日は連投するなど酷使していたのだが、さすがにここまで雨続きではもう一足、雨に強い靴が欲しくなってくる。

 

雨用革靴の条件としては一般的に大きく二つ。一つは雨に強いアッパーの素材。そしてもう一つは滑りにくいラバーソールといったところだろう。

 

そこで、新しい雨用革靴は何が良いのか検討してみることにした。一口に雨に強い革靴といっても色々あるので、候補となる靴を一つずつ見ていきたい。

 

【CONTENTS】

 

ポリッシュドバインダーカーフ

まずは、ポリッシュドバインダーカーフから見ていく。この革はチャーチが有名だ。

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表面に特殊な樹脂加工が施してあり、傷や汚れが付きにくく、雨に負けないところが最大の利点である。ラバーソールのモデルを選べば、まさに雨用靴となってくれそうだ。

 

欠点としては不自然なてかりが何やら合皮っぽく見えることだろうか。なんか安っぽい靴に見えてしまう。

 

そんなポリッシュドバインダーカーフだが、気になるモデルが、BRITISH MADEのホームページに掲載されていた。

それはBRITISH MADE5周年別注品のチーニー CAIRNGORM 3RWという靴になる。

まだ発売されておらず、購入したい場合は予約することになる。お値段は税込76,680円なり。

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ブラックとバーガンディの2色があるが、バーガンディの方がカッコいい。ソールはリッジウェイソールなので雨用靴としての条件を満たしている。

 

これは早速、第一候補の靴発見だ。😁

 

ちなみにリーガルのガラスレザーもポリッシュドバインダーカーフと同じ樹脂加工を施した靴だが、生憎とリーガルには食指が動かない。

 

オイルドレザー

続いて検討するのは、オイルを染み込ませたオイルドレザーシューズ。有名どころではパラブーツのリスレザーが該当する

 

オイルを染み込ませることにより、革の内部に水が染み込みにくい構造をしており、まさしく水と油の関係である。

 

そんなパラブーツではChambordやWilliamといったスポーツラインの靴が有名だ。

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見た目的にも雨に強そうな靴で、Instagramを見ていると実際に雨靴として活用している方のなんと多いことか…🤔

 

しかし、そんなスポーツラインの印象の強いパラブーツだが、ビジネスやスマートカジュアルといったラインも存在し、例えばスマートカジュアルラインのCLEMENCEAUなどはストレートチップなのでフォーマルな場でもいける靴だと思う。

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アッパーはリスレザーに、ラバーソールの組み合わせなので、こちらも雨用靴として合格点だろう。ホームページ上の価格は365ユーロなので、133円換算で48,545円。これに関税がかかってくると57,000円くらいにはなりそうだ。

 

私はパラブーツの靴を持っていないので、一足くらい欲しいと思っていた。そのため、こちらも現在候補に上がってきている。ポリッシュドバインダーカーフのケンゴンに対し半馬身遅れくらいの位置に付けている。

 

スエード

雨に強いと言われて、ちょっと意外な感じがするのが、スエードシューズ。なんと言っても、あの起毛素材、雨がガンガン染み込んでくるイメージがある。雨は天敵とも言えそうなシューズだ。

ところが、起毛素材は元々雨を弾きやすい上に、普段のお手入れでは防水スプレーを使うので、多少の雨くらいは弾き飛ばしてくれる対雨用靴になり得るポテンシャルを秘めている。

 

仮に強い雨により防水しきれず水が染み込んだとしても、通常のカーフの水染みのように気を使うことはない。乾かせばOK。

 

そんなスエードシューズで気になっているのが、ハインリッヒディンケラッカー 5386 5814だ。

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靴のロールスロイスとまで言われるドイツのハインリッヒディンケラッカー。

 

一般的にコードバン革を使用した靴が多いブランドだが、スエードもある。Luzernと呼ばれるシャープなラストを使用したモデルで、製法はお得意のノルウェージャン製法となる。

 

スエードに頑健なノルウェージャン製法、そしてラバーソールとこれまた雨靴の条件をクリアしている。お値段は税込113,400円。雨靴にオーバー10万円はなかなか贅沢だ。

 

結局はシャインオアレイン?

ポリッシュドバインダーカーフ、リスレザー、スエードと検討を重ねてきたが、やはり雨靴の代表格として外せないのは、スコッチグレインを代表するシャインオアレインだろう。なんと言ってもモデル名にレインってついちゃってるからね。

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この靴がなぜ雨に強いのか、それはアッパーの革に鞣しの段階でフッ素を含ませた国産撥水カーフを使用しているからだ。

 

そしてソールにはSGソールやファイバーグリップソールと言った滑りにくいラバーソールを使用している。

 

いま私が使用しているF-0350がそうであるように、このシャインオアレインはぜひ黒のストレートチップで一足は持っておきたい靴と言えるだろう。場所を選ばずに履ける。

 

お値段も2万円台後半で手に入れることが可能なので、非常にリーズナブルな革靴である。

 

今回ご紹介した靴に順位をつけるとしたら下記のような感じかな。

1位:チーニー CAIRNGORM 3RW ケンゴン3RW BRITISH MADE5周年別注品

2位:パラブーツ スマートカジュアルライン

3位:ハインリッヒディンケラッカー 5386 5814

4位:スコッチグレイン シャインオアレイン

うーむ…

それにしても悩ましい。

 

悩んでいる内に秋の長雨が終わるかも知れないな。

 

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革靴にトゥスチール取付とハーフラバー張り

2週間ほど前、埼玉県の北浦和にある靴修理店Gatoさんに靴を2足預けて、それぞれトゥスチール取付とハーフラバー貼りをお願いしてきた。

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預けていたのはVASSのダブルモンクストラップとLECOTTのフルブローグとなる。

 

そして今日、取りに行く時間が出来たので、それぞれ引き取って来た。

 

まずLECOTT。

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ビブラム製のエクスプロージョンソールを貼って貰った。グリップ力があり耐久性にも優れたラバーとなる。

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側面。文句なしの仕上がり。

 

お次はVASS。

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トライアンフスチール取り付け。ヴィンテージスチールより値段が高いが、VASSにはトライアンフの方が似合う気がしたので採用した。

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こちらもツライチに仕上げてあるので、問題なし。実に結構な仕上がり具合である。

 

そして、帰宅後、久しぶりに靴を磨いた。

 

今回磨いたのは、今日引き取ってきたVASS、そしてCorthayとGEORGE CLEVERYだ。

 

磨きはいつものタピール

レーダーオイルで汚れ落し&油分補給からの、レーダーフレーゲで仕上げの流れだ。

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天然原料のタピールで自然な仕上がり。

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三陽山長 伸之介

35回目となる所有靴紹介は、日本の革靴ブランド 三陽山長からドレススリッポン「伸之介 シンノスケ SHINNOSUKE」となる。

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見ての通りサイドエラスティックなので脱ぎ履きが非常に楽だ。日本の風土にピッタリ合った靴と言えるだろう。

 

三陽山長というブランド

株式会社三陽商会が手掛ける純国産のシューズブランドとなる。日本伝統の「匠」「技」「粋」をコンセプトに、最高級の素材を惜しみなく使用し熟練の技を持つ職人が高品質な靴を作っている。

三陽山長で靴作りを行うのは、50年以上のキャリアを持ったベテランの職人たちで、培った「技」は若い世代に伝えられていくため、絶えず日本人の生活スタイルに合った靴を作ることができる。

三陽山長の靴の内側には、靴を作った職人の目印が付いている。これは製靴を担当することで履く人の足を熟知した職人が、修理まで担当するためである。長く履いてもらえるようにという、三陽山長の「粋」なはからいでもある。

靴作りに用いる木型は、履く人それぞれに合わせて職人が作っている。数万足の靴作りによって蓄積された日本人の足に関する知識と技術を駆使して作られる木型には「匠」の心と技が宿っている。

三陽山長という名とブランドロゴ、「勘三郎」「寿太郎」「友二郎」など純和風のモデル名からも順日本産へのこだわりが見て取れるのも特長のひとつ。しかし、三陽山長の「和」へのこだわりは、そういった表面的なものに留まらない。厚いダブルソールをシングルに見せる日本独自の製法「ヤハズ掛け」を復刻させるなど、日本人の日本人による日本人のための靴作りに懸ける情熱が三陽山長には込められている。

この説明文を読むだけでなかなかにこだわりのある和ブランドということが分かる。

 

さて、それでは伸之介を見ていこう。

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まずサイズだが、6.5Eになる。三陽山長のサイズ感は通常のUKサイズからハーフ〜1サイズ上げて丁度良い具合になる。

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見ての通りのブラックカーフ。製法はグッドイヤーウェルト製法でしっかりと造り込まれている。サイドエラスティックはジョージクレバリーも持っているが、まったくもって遜色ない。

 

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ラストはR309。2010年より展開している定番のスクエアトゥラストで、R303をベースにノーズを短くすることでスタイリッシュでありながらスタンダードな外見となっている。

ヒールカップを小振りに、甲を低く抑えることで華奢な足の方でもしっかりしたホールド感を味わえるラストとなっている。

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ソールはレザーソールのヒドゥンチャネル仕上げで高級感がある。ヒールはラバーなので滑り対策に一役買っている。

 

…と、ベタ褒めの伸之介だが、実は私にはサイズがハーフサイズほどキツかったりする。😭

 

なので❗️

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気になる方はぜひ入札お待ちしております🙇‍♂️

 

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EDWARD GREEN TROON エドワードグリーン トルーン

この所有靴を紹介するシリーズ。なんだかんだ数えてみると今回の記事で34回目になっていた。

 

今回はEDWARD GREEN エドワード グリーンからシングルバックルドの「TROON トルーン」を紹介したい。

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さて、いきなりだが、ライニング&インソックシートの写真から。

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見ての通り、インソックシートのロゴはMADE BY表記なしの金囲みブロック体となる。このロゴを使用していたのは90年代以降の新工場製時代で、90年頃〜2004年頃と思われる。逆算するとかれこれ28年〜14年くらい前の靴になる。

 

ライニングの丸窓に書かれている「6 1/2/7 D」はサイズで、UKサイズとUSサイズが併記されているのはEGの特徴だ。

606」は木型(ラスト)No.となる。この606ラストはEGの代表的な202ラストをベースにゆとりを持たせた作りになっており、私の足に合っているようで履きやすい。

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デザインは見ての通り、プレーントゥのシングルバックルドシューズ。モンクストラップともいう。

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金具部分はゴムになっており伸縮するためベルトを留めやすく実用的だ。

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靴の色は見ての通り明るめのブラウン。個人的にはもう少し濃い目のブラウンが好みなので、濃いクリームを塗りこむことで色を付けていこうかと画策中。

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ソールは元々レザーソールのヒドゥンチャネル仕上げだったが、先日、靴修理店でビブラムのエクスプローションラバーを貼ってもらった。

 

以前はレザーソールにはヴィンテージスチールだけを取り付けるのが私の定番だったが、最近は考え方が変わってきて、靴の耐久性アップと滑り止めのダブル効果を狙ってハーフラバーを貼るようになった。実際に滑るのはヒールなので、滑り止めにはトップリフトもラバーにするとより効果がある。

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エドワードグリーンのシューツリーだが、606用ではないので、微妙にフィットしていない。

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やはり靴の色が明る過ぎてビジネスでは少し使い辛いかな。

 

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