今回は不動産賃貸業務における「利回り」について書いていきたい。
この「利回り」という言葉を一言で表すと「投資したお金に対するリターンしたお金の割合のこと」になる。
つまり、パーセンテージで表される利回りの数値が高いほど儲かる物件、と考えられる。
利回りには大きく次の二つの種類があるので、企業内で不動産関連を担当する方は覚えておくと良いだろう。
【CONTENTS】
①表面利回り
これは「年間収入÷購入価格×100」で表され、不動産屋が利回りと言っているのはこちらを意味することが多い。
例を挙げると…
家賃20万円の賃貸物件であれば、200,000円×12ヵ月=2,400,000円の年間賃料収入が発生する。これに対し物件購入価格が仮に1億かかったとした場合、240万円÷1億×100=2.4%となる。この2.4%が表面利回りだ。
②実質利回り
表面利回りに対し実質利回りとは「(年間収入−年間支出)÷購入価格×100」で表され、表面利回りにランニングコストを加味した利回りで、よりリアルな数値となる。ここで言う年間支出(ランニングコスト)は、管理費や修繕費、固都税、火災保険料と言ったものになる。
仮に①での例を元に、年間支出を80万円とした場合…
年間収入240万円−年間支出80万円=160万円÷物件購入価格1億×100=1.6%となる。この1.6%が実質利回りとなり、当然ながら表面利回りより実質利回りの方が低い数値を示す。
利回りの相場は?
それではこの利回りのパーセンテージだが、一体いくつであれば、利回りが良い(お得な)賃貸物件と言えるのだろうか?それにはやはり一般的な相場と比較して判断することになる。
不動産賃貸物件は物件毎の状況がそれぞれ違うので一概には言えないが、一般的に都会ほど利回りは低い数値になる。
事業用の物件で都内だと5%以下が一般的な数値と言われている。
一方、田舎に行けばいくほど、数値は高くなる傾向にある。
関東の郊外で7〜8%、さらに田舎にいくと10%くらいが平均的な数値と言われている。
もし、自社施設内に遊休施設や有効活用できていない施設があり、賃貸を計画している場合には、いくらの賃料が取れるか、イニシャルコストでいくらかかるか、またランニングコストはどれくらいか、それによる利回りは何パーセントか事前に算定した上で計画を進めていただければよろしいのではないかと思う。
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