+αな暮らし

メーカーでインハウスのファシリティマネジャーとして建築・不動産に関する仕事をしています。このブログでは建築・不動産・施設管理系の資格挑戦についてと、革製品を始めとした愛すべきプロダクトについて書いています。

GRENSON グレンソン 35563・543

今回ご紹介する革靴はGRENSON グレンソンのクォーターブローグ「35563・543」となる。

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ところで、クォーターブローグと言われてどんな靴かお分かりになるだろうか? 分かる人は相当な靴好きだと思われる。革靴のデザインと言われればちょっと靴好きな人でもストレートチップやウィングチップ、そしてUチップとかローファーと言った感じだろう。

 

クォーターブローグとは、穴飾りの意匠が施された革靴の一種で、トゥにメダリオンが無いタイプとなる。メダリオンが付くとセミブローグ、さらにウィングチップのデザインになるとフルブローグとなる。元々、アイルランドやスコットランドで使われた粗末な靴に水はけをよくするために穴を空けたのがブローグ(穴飾り)の始まりと言われている。

 

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見ての通り、この靴、穴飾りだらけだ。これぞまさにブローグシューズ。だけどあまり派手派手しくならないのは穴が小さな一つ穴タイプだからだろう。センス良い。うぬぬグレンソン侮れぬ。。

 

さて、グレンソンというブランドについても少し触れておきたい。

GRENSON グレンソン

グレンソンは1866年に革靴職人のWilliam Green(ウィリアム・グリーン)氏が英国ノーサンプトンから少し離れた州境の町、ラシュデンで小さな靴工房を開いたところから歴史が始まる。

1873年創業のチャーチや1879年スタートのクロケット&ジョーンズよりも長い歴史を持つブランドである。

グレンソン当時の社名は「Green&Son」。グリーンとその息子という意味で、これがのちに縮められてGRENSONと呼ばれることになった。

1895年には法人化し、1911年に工場をさらに拡大。量産可能な最高の製法である"グッドイヤーウェルト製法"で一足あたり約200の工程で8週間費やして製造するスタイルがこの時点で確立した。

1974年に上映された米国映画「華麗なるギャツビー」にて衣装を担当したラルフローレン氏が劇中でグレンソンの靴を使用したことからアメリカや日本でも人気が出る。

個人的には元のブランド名の方がイケてると思う。何でもそうだが、略すと陳腐になる。

 

さて、そんなグレンソンだが、百貨店などの靴売り場で大体7万円くらいの価格帯が多い気がする。もちろんグレードによってピンキリで、現在のグレンソンのラインナップは最上級のG-Zero(7万円台)からG- One(6万円台)、G-Two(3万円台)となっている。それ以外にもトリプルウェルトコレクションやアーカイブコレクションなども存在するので、詳細は本国のホームページを見ると良いだろう。

ちなみに前述の金額は1ポンド=150円計算となる。さらに関税などもかかるので、国内で正規品を買うとさらに上振れするだろう。やたらと安いG-Twoモデルはインド製らしい。


さて、話がそれてしまったが、私が今回紹介しているスエードのクォーターブローグはどのラインかと言うと… よく分からない。

 

おそらく今のラインナップになる前のモデルだと思われる。当然、ホームページのラインナップからも落ちている。だけどなかなか良い作りをしている靴ではある。

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見ての通り、素材はスエード。アイレットは5つでシューレースは平紐となっている。この平紐がなかなか良くて、普通の蝶々結びでも解けない。ピンキングは徹底していて、タンのフチまでギザギザだ。

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ライニングには窓付。窓内の35563・543が恐らくモデルNo.だろう。それとも543はラストNo.かな。サイズは6 1/2 Eで私の普段のサイズからはハーフサイズ大きいが、細身のラストなので程良いフィッティング具合だ。

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ソールはヒドゥンチャネル(伏せ縫い)仕上げで一手間かかっている。ちなみに今のラインナップだと、最上級のG- Zeroだけがヒドゥンチャネル仕上げで、G-OneとG-Twoはオープンチャネルになる。


窓付そしてヒドゥンチャネルのソール、これらから考えてもそこそこ高級ラインのコレクションではなかろうかと推測している。が、正直情報不足でそれ以上分からない。

 

グレンソンは靴の種類が多い上に、コレクションを刷新したりしているので、分かり辛い。さらに元々情報が薄いのもグレンソン好きには残念でならない。

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