前回に引き続いてイギリスの古豪GRENSON グレンソンからマスターピース「22339・29」を紹介したい。
グレンソンというブランドの紹介は前回したので、今回は割愛する。
今回のモデルはマスターピースと呼ばれるコレクションとなり、グレンソンのマスターピースはエドワードグリーンを意識して作られていると言われている。
そうしてみると確かにエドワードグリーンっぽい感じがする。その際たるものが、ライニングの丸窓だろう。
まさしくエドワードグリーンみたいだ。
上段の「22337・29」がスタイルNo.と呼ばれるもの。ひょっとしたら29はラストNo.の可能性も捨てきれないが、定かではない。下段はサイズとなる。
現在、グレンソンの公式ホームページを見てもマスターピースコレクションはない。コレクションを刷新した際に無くなってしまったようだ。現在だと最上位のG- Zeroがマスターピースに相当するのかも知れない。同じことはミドルグレードのフットマスターにも言え、今はG-OneやG-Twoになっている。
さて、話を今回の靴に戻すと、マスターピースなだけあり非常に素晴らしい作りをしている。
そこそこ古い靴だと思われるが、きめの細かい肌は少し磨いただけで良い艶を放っている。ダブルステッチに、パーフォレーションも大きな穴と小さな二つ穴の組み合わせで手が込んでいる。
惚れ惚れする後ろ姿。やはりクォーターブローグは良い。
ソールは多少使用感が目立つ。見ての通りヒドゥンチャネルで、ソールにはMade in Englandの表記があり、これもエドワードグリーンを彷彿とさせる。
インソックシートのロゴは古いタイプとなる。個人的にはこの頃のロゴの方が重厚感があり気に入っている。
気持ち狭めの履き口に、ぽってりしたラウンドトゥのデザインは可愛らしさとカッコ良さが同居した絶妙なバランスのもと成り立っている。こう言うのを飽きがこないデザインと言うのだろう。
履いたところ。濃い目のブラウンと落ち葉が見事に調和している。🍂
コストパフォーマンスに非常に優れた靴。それがグレンソンのマスターピース。エドワードグリーンが欲しいけど高い!とお思いの諸兄らにぜひお勧めしたい靴である。私の中ではクロケットのハンドグレードより評価が高い。