以前、ベルルッティについての記事を書いた。
今回はそのベルルッティと同じくフランスの革靴ブランドである「Corthay コルテ」について書いていきたい。
【CONTENTS】
Corthay コルテというブランドについて
創業者はピエール・コルテ氏
(画像はBest Option for Quality「BOQ」より転載)
コルテ氏は16歳の時にコンパニオン・ドゥ・デュボワール(職人組合による職人教育システム)に入り、6年間靴作りの基本を学んだ後、名門靴ブランドのジョンロブで修行。その後、ベルルッティに移って5年間シュール・ムジュール(オーダーメイド靴)の責任者を経験した後、1990年に高級オーダーメイドの靴ブランド「コルテ」を創業した。
創業間もなく、ブルネイ国王から150足のシュール・ムジュールの注文を受けるなど、デザイン性が高く、芸術的とも形容されるコルテの靴は、一躍脚光を浴びる。
ベルルッティ、JMウェストン、オーベルシーと言ったフランスの伝統的な紳士靴ブランドの中に割って入り、新進気鋭のブランドとしての地位を確立。2001年には自社生産によるプレタポルテ(既製靴)を開始し今に至る。
以上がコルテの歴史だ。1990年創業は革靴ブランドとしては新しい方だろう。前述のとおり創業者のピエール・コルテ氏はジョンロブやベルルッティといった超一流ブランドで腕を磨いた後に自身の名を冠したブランドを立ち上げている。コルテの靴の特徴としてはベルルッティのようなアーティスティックなカラーリングにあり、私が保有している靴にもそれは現れているので、後ほど紹介する。
また、2004年には東京・青山に旗艦店となる路面店をオープンさせたが、残念ながらコロナ禍の影響により2020年10月末をもって16年の歴史に幕を下ろした。
それでは、ここからは私が保有している4足のコルテについて一つずつ紹介していきたい。
所有しているCorthayの靴
Arca アルカ
まず最初に紹介するモデルとしてコルテのアイコン的モデルとも言えるアルカは外せない。
美しいカラーレーションが施されたプレーントゥダービーだ。お気に入りの靴だが、使い所が限られる靴のため、履く機会が少ない靴の筆頭でもある。
この靴に施された美しいカラーレーションはベルルッティのパティーヌを彷彿とさせ、ベルルッティで働いていたコルテ氏の感性が現れた靴ではないだろうか。2アイレットのシンプルなデザインに美しいカラー。前述の通り履く場所を選ぶ靴のため、なかなか履く機会がなくオブジェと化している靴だが、眺めているだけでも満足できる靴。それがこのアルカだ。
コルテの靴はトゥの形状が特徴的で、ベクデーグル(鷲の嘴)と呼ばれる美しい曲線美は見るものを魅了する。
Arca アルカ(Black)
アルカに関しては、実は2足持っている。もう一足のアルカはブラックで、ビジネスにもフォーマルにも使える汎用性が高い靴で重宝している。
お気付きの方もいらっしゃると思うが、シューレースを下のアイレットで結んでいる。通常、革靴を履く際は一番上で靴紐を結ぶものだが、あえて下で結ぶのがコルテ流と言われている。
Bucy ブシー
続いて紹介するのはキャップトゥのブシー。日本ではストレートチップという呼び方の方が一般的だ。
このブシーもカラーレーションによって見事なグラデーションを表現している。
アルカに比べると若干ロングノーズ気味のデザインとなる。個人的にはあまりロングノーズの靴は好きではないので、このブシーくらいがギリギリの許容範囲と言えるだろう。たまに魔女の靴見たいな先っちょがとんがっていて尚且つ上を向いている靴を履いている人がいるが、よく恥ずかしくないなと感心する。
Twist ツイスト
最後に紹介するのはサイドエラスティックのツイストだ。
サイドエラスティックはレイジーマンとも呼ばれ、履き口のサイド部分がゴムになっている。いちいち紐を解いたり結んだりしなくても脱ぎ履きが出来るので、非常に楽で重宝する。
ぱっと見、シューレースが付いているように見えるが、イミテーションとなる。この靴も濃いブラウンから薄めのブラウンへと自然に切り替わるカラーレーションが施されている。
以上、4足が現時点で私が保有するコルテの靴達となる。
コルテの靴はローファーのブライトンや、ギリーシューズのファントマスなど、個人的に気になる靴が他にも色々とある。旗艦店の青山店が閉鎖したのは残念でならないが、他の場所での再オープンも計画しているとの事だったので、それを楽しみに待ちたいと思う。
最後にコルテのオフィシャルウェブサイトのリンクを貼っておく。美しい靴を見ているだけでも楽しいので、気になった方は下記リンクからどうぞ。
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