+αな暮らし

メーカーでインハウスのファシリティマネジャーとして建築・不動産に関する仕事をしています。このブログでは建築・不動産・施設管理系の資格挑戦についてと、革製品を始めとした愛すべきプロダクトについて書いています。

建築・設備総合管理士 講習受講

建築・設備総合管理士の講習を受けてきた。

 

【CONTENTS】

 

建築・設備総合管理士という資格

建築・設備総合管理士は、別名「ビルライフサイクルマネジャー」とも言い、ビルが竣工してからの適切な維持保全をビル経営者へ助言、そして実施していくことを目的とした公益社団法人ロングライフビル推進協会(BELCA)が推進している公的資格となる。

 

立ち位置的に「ファシリティマネジャー」に近いが、ファシリティマネジャーの方がより財務的なことに踏み込んでいるので経営者に近い立場となっているのに対し、建築・設備総合管理士は施設管理の実務に近い立場となっている。

 

ちなみに昨年までは「建築・設備総合管理技術者」という名称だったが、今年から「総合管理技術者」が「総合管理士」に変更となった。

 

昨年までの総合管理技術者は受講条件がかなり厳しく、一定の資格を取得していて、かつ実務経験年数が必須だったが、今年から総合管理士になり受講条件がかなり緩くなった。門戸を広げたみたいだ。

 

実は総合管理技術者時代から受講を予定しており、今年で受講条件に達したため、やっと受けれると思っていた矢先に条件が緩くなったので多少拍子抜けしている。

 

資格講習について

講習1日目

講習は全3日間で、講習場所は浜松町にあるコンベンションホールAP浜松町のB1F貸会議室となる。

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このビル、以前はダイエーの本社で軍艦ビルと呼ばれる建物だったような…15年くらい前に来た記憶がある。

 

講習は3日間で最終日に修了考査があり、この修了考査に受かれば合格となる。

 

初日のカリキュラムは下記の内容だった。

◆9:40-9:50
・主催者挨拶
◆9:50-10:50
・建築・設備総合管理士制度
・建築関係法令
◆11:00-12:50
・建築概論
 *建築物の機能と構成
 *建築仕上概論
◆12:50-13:50
・昼休憩
◆13:50-16:50
・建築設備概論
 *電気設備
 *空調換気設備
 *給排水衛生設備
 *搬送設備
◆17:00-18:00
・防災システム

見ての通り、建築概論や建築設備概論が中心の講義となる。基本座学のため睡魔との戦いになるが、講習料が63,720円(消費税、テキストを含む)もするので寝るなんて勿体無いことは出来ない。

 

講習2日目

2日目のカリキュラムは下記の通りとなる。

◆9:00-10:40
・維持保全総論
・建築物のライフサイクルと維持保全
・建築物のライフサイクル計画に関する基礎知識
◆10:50-12:10
・長期維持保全計画の策定
・中期修繕、更新、改修計画の策定と実施
◆12:10-13:10
・昼休憩
◆13:10-14:40
・短期維持保全計画の策定と実施
・その他留意事項
◆14:50-17:30
・建築・設備総合管理士と維持保全業務
・建築物の維持保全計画の役割及び構成
・管理委託に関する契約
・維持保全計画の事例

初日は建築や設備に関する概要説明がメインだったが、2日目は建築・設備総合管理士として実際に建築物の維持保全に関わる長期・中期・短期修繕計画の説明や管理業務を外部委託する際のポイントなど実務的な講義がメインだった。

 

休憩無しの講義が2時間くらい続くので結構キツイ。

 

講習3日目

最終日となる3日目のカリキュラムは下記の通りとなる。

◆9:30-11:50
・日常の維持保全
・診断と修繕、更新、改修
・情報管理
・ビル管理におけるコンピュータ利用
・エンジニアリングレポートとPFI
・建築物のライフサイクルマネジメント指針
◆11:50-13:10
・昼休憩
◆13:10-14:15
・修了考査1(択一式)
◆14:25-16:00
・修了考査2(記述式)

講義は午前中で終わり、午後はいよいよ修了考査となる。

 

修了考査は択一式の問題と記述式の問題がある。択一式はテキスト持ち込み不可だが、記述式はテキストの持ち込みがOKとなっている。

 

まず、択一式についてだが、四択問題が30問出る。適当なものもしくは不適当なものを選ぶ問題となる。合格点が何点かは不明だが、この三日間の講義の中で講師が重要な部分と言ってくれた範囲内から出題されるので、講義をしっかり聞いて重要部分にラインを引いて復習してあれば難しい問題ではない。

 

問題は記述式だ。与えられた建物条件(建物規模、設備概要等)を元に下記の2テーマについて800文字〜1,200文字で記述するものという内容だが、制限時間が90分しかない。

《テーマ》

①維持保全の実施組織の要点
②設備等の点検、整備の実施計画の要点

このテーマが毎年同じか変わるかは不明である。

 

それぞれテーマ毎に日常点検の内容や選任が必要なもの、法定点検が必要なもの、またその周期や資格者要件などの留意事項がある。テキストの持ち込みはOKだが、のんびり眺めている暇はない。何と言っても時間が足りない。

 

私はなんとか終了2分前に書き終えたが、最後は殴り書き状態だった。終わらなかった人も結構いるんじゃないかと思う。90分の試験時間の内、45分以降は途中退出OKだが、退出者は皆無だった。

 

ちょっと甘く考えていた。63,720円もの講習料を払い、講習に3日間かけた挙句に落ちたら発狂モノだな。

 

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写真は講習会場そばの路上から撮った東京タワーとなる。

 

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