+αな暮らし

メーカーでインハウスのファシリティマネジャーとして建築・不動産に関する仕事をしています。このブログでは建築・不動産・施設管理系の資格挑戦についてと、革製品を始めとした愛すべきプロダクトについて書いています。

一級建築士《製図》二方向避難の重複距離の考え方を勘違いしていた件について

一級建築士 学科試験の「法規」科目では建築基準法 施行令第120条で規定されている直通階段までの距離について出題されることがある。

 

この第120条では直通階段までの歩行距離2つ以上の直通階段までの重複距離などが規定されているわけだが、これらの避難に関する規定は製図試験でも重要になってくる。

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ところが、この重複距離について私はずっと勘違いをしていた。学科試験の時は気にならなかったのだが、製図試験の勉強を進めている中で勘違いに気付いた。

 

どう勘違いしていたかを書く前にまずは歩行距離や重複距離についておさらいしておく。

 

直通階段までの歩行距離

居室のあらゆる位置から直通階段までの歩行距離(主要構造部が耐火構造か準耐火構造又は不燃材料で造られている場合)

 

  • 14階以下の階:50m以内(内装仕上を準不燃材料以上とした場合は、60m以内
  • 15階以上の階:40m以内(内装仕上を準不燃材料以上とした場合は、50m以内
  • ※ただし、採光上の無窓居室からはそれぞれが20mづつ短くなる

 

一級建築士 製図試験に出題される建物で公共建築パターンの場合、3階建て程度なので内装仕上げを準不燃材以上と考えると歩行距離60m、無窓居室がある場合は40mと覚えておけば良い。

 

2つ以上の直通階段までの重複距離

直通階段が2つ以上ある場合、もっとも近い階段に至る歩行距離が上記歩行距離の数値以内とし、2つの階段に至る経路で重複する区間の距離(重複距離)は、上記歩行距離の数値の2分の1以下とする。

 

すなわち、歩行距離60mの場合、重複距離は30m以窓居室の場合は20m以下となる。

 

私はこの重複距離の考え方を勘違いしていたわけだが、どう勘違いしていたかと言うと…

 

計画した建築物の直通階段までの歩行距離の1/2以下と勘違いしていた。

 

つまり、計画した建築物の歩行距離が仮に40mだった場合、重複距離はその2分の1である20m以下に抑えないといけない、という勘違いとなる。本来30m以下で良いところを、二方向避難の重複距離のハードルを自分で爆上げしていた。🤣

 

まあ、早めのタイミングで勘違いに気付いて良かった。皆さんも気をつけましょう!

 

それではまた。👋

 

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