一級建築士 科目II「環境・設備」はその名の通り、環境に関する問題と設備に関する問題から構成されている。
個人的には環境に関する問題の方が難しく、設備は比較的取り組みやすいと感じているが、そんな設備問題の中にもなかなか覚えられないものがある。それが電気設備の需要率と負荷率だ。
今回はその需要率と負荷率について、内容を整理していく。
需要率
需要率とは、設備の同時利用を考慮した指標で「負荷設備容量の総和」に対する「最大需要電力」の割合となる。式で表すと、需要率=最大需要電力/負荷設備容量の総和だ。
負荷設備のすべてが、同時に使用されることはないので、最大需要電力は、負荷設備容量の合計よりも小さくなり、需要率は、事務所ビルで40〜80%程度、商業施設で70〜100%程度となる。
負荷率
次に受変電設備の負荷率とは、「平均需要電力」を「最大需要電力」で除した値となる。こちらも式で表すと、負荷率=平均需要電力/最大需要電力で計算される。
電力の消費は時期や季節により変化し、負荷率が大きいほど、期間中の需要の変動が少なく、効率的な設備の運用がなされていることを示している。
一級建築士における需要率と負荷率の問題は、電力量が示され計算するということはなく、内容を問う問題が出題される程度だが、内容が似ているためか、ごっちゃになって間違えがちだ。問題自体の難易度が高い訳ではないので、しっかり暗記して正解できるようにしたい。
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