+αな暮らし

自分の仕事に関係する建築・不動産・施設管理系の資格挑戦記。その他、革靴を中心とした自分の生活に+αな彩りを添えてくれるお気に入りアイテムについて綴っています。

【読書】森博嗣ミステリー「そして二人だけになった―Until Death Do Us Part」読了

どうもESTでございます。

今回、かな〜り久しぶりに、森博嗣さんの作品を読みました。

 

読んだ作品は「そして二人だけになった―Until Death Do Us Part」です。

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このタイトルからして、アガサ・クリスティの「そして誰もいなくなった」へのオマージュ作品を連想させます。

 

ストーリィは、全長4000メートルにもなる海峡大橋を支える巨大コンクリート塊、通称「アンカレイジ」、そのアンカレイジ内部に造られた「バルブ」と呼ばれる閉鎖空間が舞台になります。この舞台設定はコンクリートに関する研究で工学博士を取得した森博嗣さんならではですね。

 

そのアンカレイジに数ヶ月暮らすために集まった6名、若き天才科学者の勅使河原潤(てしがわらじゅん)、その有能なアシスタント森島有佳、物理学者の志田雄三、土木設計者の垣本壮一郎、大学教授の小松貴史、そして本来参加するはずだった医師の娘で同じく医師の浜野静子が主な登場人物となります。この内、アシスタントの森島有佳と医師の浜野静子以外は、アンカレイジの建設に携わった技術者です。

 

天才科学者の勅使河原潤は盲目ですが、実際にアンカレイジにやってきたのは、その偽物(弟)で、当然目が見えていますが、勅使河原潤を演じていますので盲目のふりをしています。そして、アシスタントの森島有佳も双子の妹が森島有佳を演じてアンカレイジに来ています。勅使河原潤(の偽物)と森島有佳(の偽物)はお互い相手が本物と思っており、他の4名も勅使河原潤と森島有佳のことを本物の天才科学者とアシスタントと思っています。

既にこの設定だけで、わけがない分からない森ワールドに突入していますが、本作はミステリー作品なので、当然の如く連続殺人事件が発生します。

 

原因不明の事故(プログラム異常)により、外界とバルブを繋ぐ唯一の通路が海水に満たされ完全な密室と化したバルブ内で、次々と起こる殺人事件。そして最後にはタイトルどおり「そして二人だけになった」… 生き残った二人のうち、どちらかが殺人犯なのか、それとも別に隠れた殺人犯がいるのか、それとも…

 

こういった外界と閉ざされたシチュエーションで起こる殺人事件は王道と言えますが、書いているのが森博嗣さんですからね。当然、普通の殺人事件では終わりません。ポイントは、勅使河原潤と森島有佳が本物と入れ替わっているという点でしょうが、それだけでは終わらないのが森博嗣さんの凄いところです。

 

しかし、動機がハッキリしないという謎が残り、最後は現実と非現実との境界があやふやでモヤモヤ感MAXで終わるので、この結末は好き嫌いが分かれそうですね。

 

本作は、かれこれ20年も前の古い作品ではありますが、気になった方はぜひご覧あれ📖