年明け一ヶ月にして、忙し過ぎる仕事のせいで心身共に疲れ果ててしまった。元々計画していた仕事で忙しいのならまだ良いが、蛆虫の如く湧いて出てくる計画外の仕事に忙殺され、元々計画していた仕事まで遅れが生じる悪循環に陥っている。
思わず愚痴から入ってしまったが、気を取り直して、革靴紹介といこう。
今回はイタリアのSANTONI サントーニの靴となる。
カッコいい。お気に入りのローファーだ。
確かサントーニはこのシリーズ初登場のような気がするので、まずはブランド紹介からしておく。
SANTONI サントーニというブランドについて
1975年にイタリアを代表する靴の名産地として知られるマルケ州にて、アンドレア・サントーニが腕利きの職人を集め、高級靴工房としてスタートしたのがサントーニの始まりとなる。
創設時から「ファット・ア・マーノ(手仕事)」を理念として掲げ、伝統の職人技を堅持する一方、ブレイク(マッケイ)、ボロネーゼ、グッドイヤー、ハンドソーンなど、あらゆる製法を導入。同時にハンドペインティングの技法や個性的なデザインなの演出面にも磨きをかけていき、他に類を見ないほど幅広い表現力を確立。短期間でめきめきと頭角を現し、イタリア靴の代表格にまで上り詰めていった。
日本にサントーニが輸入されたのは1994年になる。1995年には社長のジュゼッペ・サントーニが生み出したレザースニーカー「メンフィス」が大ヒット。高級レザースニーカーブームの火付け役となった。
他の高級靴メーカーがロングセラーの定番を中核に据えてブランドを展開する中、サントーニは同一モデルの継続をほとんど行わず、次々と新作を発表してラインナップを刷新し続けている。
そのサントーニの最上級グレードが「Limited Edition リミテッドエディション」と呼ばれるハンドソーングッドイヤー製法で作られたモデルである。
今日紹介するのはその「Limited Edition リミテッドエディション」の「ANGELA アンジェラ」というローファーになる。
日本でのサントーニの価格帯は10万円台が多いが、このリミテッドエディションシリーズは20万円を超えるプライスを付けており、ジョンロブ やベルルッティに並ぶ価格帯となるが、実際の作りを見るとその素晴らしさに納得である。
リミテッドエディションモデルでよく使われているスキンステッチ(革の表側に縫い跡を出さずに模様をだす技術)は高い技術を必要とし、さらに職人技のハンドペインティングによりムラ感のあるダークブラウンに仕上がっている。
何とも肉厚なカーフ。
インソックシートには誇らしげにLimited Editionと刺繍されている。ライニングの窓は高級靴では定番だろう。
サイズは5 1/2。基本サントーニの靴は大ぶりな作りをしているのでハーフサイズ落とすとちょうど良い感じになる。
アウトソールは出し縫い糸を隠すヒドゥンチャネル仕上げ。フィドルバックになっており高級感がある。
つま先保護のため、後付けでヴィンテージスチールを取り付けてある。
金属製のサントーニのロゴが埋め込まれているが、歩いている内に剥がれてきてしまい、見るも無残なことになっている。このロゴはどうしたってこうなるよなあ。。
リミテッドエディションのローファーモデルは公式サイトを見る限り、現在は無くなっているようなので貴重な逸品と言える。