どうもESTです。
今回は海外の古典ミステリの傑作。ウィリアム・アイリッシュの「幻の女」を読んだ感想です。
Synopsis
妻と喧嘩し、あてもなく街をさまよっていた男は、風変りな帽子をかぶった見ず知らずの女に出会う。彼は気晴らしにその女を誘って食事をし、劇場でショーを観て、酒を飲んで別れた。その後、帰宅した男を待っていたのは、絞殺された妻の死体と刑事たちだった。迫りくる死刑執行の時。彼のアリバイを証明できる一緒の時を過ごした“幻の女”はいったいどこにいるのか?
あらすじを読んだだけでワクワクしますね。この「幻の女」は1942年にウィリアム・アイリッシュ(本名コーネル・ウールリッチ)が書いたミステリ小説になります。原題は「Phantom Lady」そのままですね… 古典ミステリーですが初めて読みました。
各章は「死刑執行日の◯日前」というようなタイトルになっており、第1章の150日前から始まり第20章の3日前まで段々と死刑執行日が近付いていく構成になっています。そして第21章「死刑執行日」、第22章「死刑執行時」となり、ラスト第23章「死刑執行日後のある日」となります。このタイトルの付け方も当時としては斬新だったのではないでしょうか。
また、第1章の一番始まりのくだり「夜は若く、彼も若かったが、夜の空気は甘いのに、彼の気分は苦かった」はあまりにも有名なフレーズですね。実に美しい秀逸な翻訳です。
ストーリーに関しては、獄中に囚われ死刑執行を待つ男が、仕事で海外へ行っている友人に「幻の女」を探し出して欲しいという依頼をしたことで、依頼された友人と、死刑執行を待つ男の若い恋人(男、不倫してました。しかし妻殺しは無実です)の2人はそれぞれ「幻の女」探しを始める…という流れです。途中、関係者が次々と謎の死を迎え、ラストで真犯人が捕まるのですが、その正体には驚きました。古典ミステリ恐るべしです。ご興味のある方はぜひ読んでみては如何でしょうか?オススメです!
お読みいただきありがとうございます。それでは次の記事でまたお会いしましょう。👋